東京・恵比寿のアートブック専門店POSTが、オープンから15年間の活動をまとめた書籍『Print, Object, Spread, Trace: POST and Fifteen Years of Art Books, 2011–2026』を2026年9月4日に刊行する。これまで実施してきた50回の出版社特集を軸に、海外出版社への新規インタビューやアートブックをめぐる状況の変遷を収録した、全912ページ・日英バイリンガルの一冊だ。
POSTは2011年、東京・恵比寿にオープン。一定期間ごとに店内の書籍をすべて入れ替え、一度にひとつの出版社に焦点を当てるという独自のスタイルで運営してきた。個々の書籍だけではなく、編集、デザイン、印刷・製本、作家やデザイナーとの協働まで含めた「出版社の仕事」そのものを紹介することで、書店をひとつの流通・キュレーションの場として提示してきた。
15年間で取り上げた出版社は50にのぼる。最初に特集したドイツのVerlag der Buchhandlung Walther Königをはじめ、Phaidon、Thames & Hudson、Apertureといった国際的な出版社から、The Eriskay ConnectionやNazraeli Pressなどの独立系出版社、非営利団体や教育機関を母体とするBook Works、AA Publicationsまで、その規模や活動形態、地域は多岐にわたる。
本書では、2011年以降に開催した全50回の出版社特集を時系列で収録。書籍の俯瞰写真とともに、タイトル、作家名、判型、製本仕様などの書誌情報、日英の解説文を掲載する。各特集の間には2000年以降のアートブックを取り巻く状況を年代別に振り返るテキストを挟み、POSTの活動を通して、この15年間に出版文化がどのように変化してきたのかを浮かび上がらせる。
さらに、Steidlのゲルハルト・シュタイデル、MACKのマイケル・マック、Lars Müller Publishersのラース・ミュラー、Roma Publicationsのロジャー・ウィレムスら海外出版社6社への新規インタビューを収録。出版を始めた経緯から、デジタルメディアが浸透した現在における「本」という形式への考えまで、それぞれの視点から語られる。また、POSTオーナー・中島佑介のインタビューでは、店舗の成り立ちから「本屋という営み」の再定義にまで踏み込む。
アートディレクションは田中義久、デザインはcentre Inc.が担当。巻末には掲載書籍に関わった1800名を超えるアーティストや執筆者のインデックスも収録される。ページをめくる行為そのものを通じて、ひとつの書店の15年と、その背後に広がるアートブックのエコシステムを俯瞰するアーカイブとなっている。
刊行に合わせ、9月7日からPOSTで本書の制作過程に焦点を当てた記念展を開催。初日には、店名のアナグラムから名付けられた「Bar SPOT」(15:00〜21:00)もオープンし、完成した本書をドリンクやフィンガーフードとともに楽しめる。また、Experimental JetsetとOK-RMがそれぞれデザインした、POST初となるオリジナルTシャツも発売される。さらに出版社特集にあわせて制作されたブローシャー全50点を収めたComplete Brochure Setが80部限定で発売される(45000円+税)。
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『Print, Object, Spread, Trace: POST and Fifteen Years of Art Books, 2011–2026』
発売日:2026年9月4日(金)
編集・執筆:POST
サイズ:240 × 180 × 42mm
価格:7500円+税
| タイトル | POST 本書刊行記念展 |
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| 場所 | POST(東京都渋谷区恵比寿南2-10-3-1F) |
| 会期 | 2026年9月7日(月)〜10月4日(日) |
| URL | https://post-books-book.com/ |
