Vol.3 新たな写真表現とは?小山泰介3年ぶりの国内個展
展覧会紹介のラストは、2014年に文化庁新進芸術家海外研修制度でイギリスに2年間滞在し、その後はアムステルダムにて活動を続ける小山泰介の個展「Generated X」。小山は日本を離れてからも、あいちトリエンナーレ2016やグループ展への参加など国内での作品発表も精力的に行ってきたが、個展は実に約3年ぶり。
今回のG/P Galleryでの展示では、偏光セロファンをスキャンし、入力デバイスの光源を被写体とした「Light Field」、名和晃平とダミアン・ジャレによるコンテンポラリーダンス作品「VASSEL」のダンサーを3Dスキャニングしたデータをもとに、身体の角度や太陽光の位置などを微調整した画面をキャプチャー、それをプリントし、さらにハンドスキャニングした「VESSEL-XYZXY」など、渡欧以降に制作された複数のシリーズをまとめて見ることができる。中でも、デジタル写真の最小単位であるピクセルをテーマとした作品「PICO」を、1×6メートルのロール紙にプリントし、まるで巨大な彫刻作品のように配置したインスタレーションも圧巻だ。
小山は、一貫して写真表現の拡張に試み続けてきた。さらなる進化を遂げた作品群は、視覚にも思考にも刺激を与えてくれる。
タイトル | 小山泰介「Generated X」 |
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会期 | 2017年1月6日(金)~2月26日(日) |
会場 | G/P Gallery(東京都) |
時間 | 12:00~20:00(最終日は18:00まで) |
休廊日 | 月曜 |
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