イタリアを拠点に活動する西川よしえの個展「もののあわれ」が、4月7日(土)から京都ホテルオークラで開催。本作ではモノの変わりゆくさまを洞察し、未完で永続性のない不完全な美を追求する。
モチーフとなるのは、85歳を迎える彼女の母の、結婚当時からいまに至るまで、日常の時間の中で増えていった25体の人形たち。彼らは50年、それ以上の歳月を母の存在とともに生きてきた。
人形たちのポートレイトを撮り始めたのは、人形たちの処分が決まったことがきっかけ。これらのモノクローム写真は古典的手法プラチナプリントで再現され、重苦しく静かな孤独にあっても一瞬の存在の価値に喜びを表し、観ているものにさわやかなメランコリーをもたらすだろう。
また本展では、2016年に撮影したシリーズに加え、新たに2018 年より撮影された人形の作品も展示。それらは皆、美への感謝の念と同時に、変化し続ける世の中で忘れ去られてゆく虚しさ儚さを表している。
タイトル | 「もののあわれ」 |
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会期 | 2018年4月7日(土)〜5月20日(日) |
会場 | 京都ホテルオークラ(京都府) |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。