森村泰昌は、1985年に有名なゴッホの自画像を発表して以来、日本の美術家としての自身のアイデンティティを問いながら、西洋や日本の泰西名画のなかに自分自身が入り込む美術史を主題にした写真作品を発表してきた、日本を代表する写真家。
1990年には、星形に後頭部を剃髪した森村が京都の町を歩き回る様子や、路上で星形に寝転んだパフォーマンスをビデオとスティールで記録したものをもとに展開されたシリーズ「星男」を制作。以来、森村はしばしば公開、非公開のパフォーマンスを行ってきたが、それらは、写真、映像作品としてまとめられた。
本展は、この「星男」含め過去の作品から新作まで、パフォーマンスを含め身体の行為を基礎にした森村作品の側面を考察するもの。加えて、同様にパフォーマンスのビデオと写真作品で構成される、60年代暗黒舞踏の運動を率いた大野一雄 の「ラ・アルヘンチーナ頌再考」も展示。「ラ・アルヘンチーナ頌」は大野がスペインの舞踏家ラ・アルヘンティーナへのオマージュとして踊った代表作で、それをさらに森村の手によって「再考」した試みである。
なお、会期中にはトークイベントも開催。アーティスト・森村泰昌の身体行為を改めて見直す機会となりそうだ。
タイトル | 「高く、赤い、中心の、行為」 |
---|---|
会期 | 2018年6月9日(土)〜7月8日(日) |
会場 | MEM(東京都) |
時間 | 12:00〜20:00 |
休館日 | 月曜 |
URL |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。