クリスティーナ・デ・ミデル作品集『THE AFRONAUTS』、
セカンドエディション刊行

スペイン人写真家クリスティーナ・デ・ミデル作品集『THE AFRONAUTS』のセカンドエディション。2012年に自費出版で発表された本書の初版は、その年のパリフォト・アパチャー / ファーストブックアワードのファイナリストとなり、翌年には「Deutsche Börse Photography Prize」へのノミネート、ICP「インフィニティ賞」を受賞するなど、近年で最も話題になった写真集のひとつ。

本作は、1964年にザンビア人教師のエドワード・マクカが、ソビエト連邦とアメリカ合衆国による宇宙開発戦争に割って入る形で、アフリカ人初の宇宙飛行士を育成しようと始めた実際の宇宙計画を題材に、ミデルが現地で撮影した写真をもとに制作したフィクション作品。実際の計画は、支援元だったザンビア政府と国連の資金不足や、訓練中だった若い女性飛行士の妊娠などによって早期に断念されており、戦争や紛争、飢餓などがその多くの部分を占めているアフリカの歴史の中でも知られざる歴史の一部として残っている。