ニューヨークを拠点とするスイス人アーティスト、オラフ・ブルーニングの作品集『Faces』は、2013年からインスタグラムに投稿してきたインタラクティブなシリーズのアーカイブから抜粋した作品を収録した、500ページ近い1冊。
「人気のライフスタイルとして消費されてしまうことなくソーシャルメディアに参加し、プラットフォームを自己プロモーションの場にしたい」というよくある思いつきをきっかけに始まったこの作品に、ブルーニングはインスタグラムの強みを活用した決まり手を使うことにした。それは、ありふれたものから強いイメージを生み出す、もっと言えば食べ物や植物、日用品に顔をつけて擬人化するというもので、おそらくブルーニングの作品の中でも芸術とテクノロジーが交差する場所に最も深く踏み込んだものでもある。この作品のために作者は、自身が得意とする遊び心溢れる美的センスとコンテンツを、世界中で使われているプラットフォームに合わせて変化させた。
スマートフォンのインタフェースでは順序よく整列した作品を流し見るものだが、それとは対象的に約500ページある本書では作品がひたすら並んでいるので、ページをランダムにめくって吟味するのに適している。ソーシャルメディアに投稿された900件近いイメージから、特に不気味なものや奇妙なもの、面白いイメージを厳選、収録。
タイトル | 『Faces』 |
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出版社 | |
出版年 | 2019年 |
価格 | 5,800円+tax |
仕様 | ソフトカバー/178mm×178mm/496ページ |
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