ロンドンのホワイト・キューブでは、シュルレアリスムに影響を受けた約50名の女性たちによるグループ展「Dreamers Awake」が開催されている。
20世紀の前衛美術の文脈に位置付けられるアイリーン・エイガー、リー・ミラーから、フランチェスカ・ウッドマン、ジョー・アン・カリス、カリーナ・ブランド、ローリー・シモンズらの作品が一堂に集結。彫刻、ペインティング、コラージュ、写真などさまざまな作品が展示され、1930年から現代までのシュルレアリスムを探求する。
シュルレアリスムにおいて、女性は謎や脅威、欲望や幻想、または“他者”の対象として扱われてきた。その描写は、ときに女性のあり方を歪める偏ったものであったり、フェティシズムの対象にするなど問題を抱えてきたにも関わらず、シュルレアリスムは数々の女性芸術家を魅了してきた。
鉄の塊の頭、乳房を意味するふたつの口紅、毛皮のコートと熊の頭が一体化したオブジェ……。“女性の体”に焦点をあてた本展は、一歩足を踏み入れると、何もかもが一筋縄ではいかない摩訶不思議な世界に迷い込む。キュレーターのスザンナ・グリーヴスは、シュルレアリスムはいま最も強い力を発していると唱え、「政治的アイデンティティにとらわれた現代社会において、シュルレアリスムに紐づけることのできる新しいアイデアを、特に若い世代のアーティストの中でたびたび目にします。おそらく“女性の体”が戦いの場となる社会的保守主義の時代が新たに幕を開けたのでしょう」と本展に寄せるエッセイにて述べている。
女性作家たちによるユニークな表現を通して、現代における女性のあり方、また彼女たちを取り巻く社会について考察してみては?
Text: Gemma Padley
タイトル | 「Dreamers Awake」 |
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会期 | 2017年6月28日(水)〜9月17日(日) |
場所 | White Cube(イギリス) |
URL | http://whitecube.com/exhibitions/dreamers_awake_bermondsey_2017/ |
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