Foam写真美術館が革新的な若手作家をサポートし、展示の機会を与えるプログラム「Next Level」が、このたびピックアップしたのはオランダ人作家アヌーク・クルイトフ。写真、立体、映像とメディアにとらわれず、展覧会、印刷物、オンラインと異なるアウトプットを自在に行き来し、写真表現の可能性を更新し続け、現代における写真表現の拡張に貢献してきた立役者の一人である。
自身初となる美術館での個展「¡Aguas!」で発表する新作は、海に流出した原油といった、ショッキングでありながら美しいイメージや、観光客が「撮影スポット」として撮影し、インターネットにアップした崩壊する氷山の映像など、インターネットで集めた環境汚染と地球温暖化に関する素材を使用。私たちの抱える問題の深刻さを写した写真をただの美しいものとしてサイバースペースで拡散し、一過性のものにしてしまう行為との不調和を浮き彫りにする。
そのほか、約650枚のInstagramのスクリーンショットを、もとの画像が認識できなくなるほど引き伸ばしたり、デジタル加工を施すことで抽象的なパステルカラーのイメージへと変換してから、ラテックスやプラスチックなどのしなやかで透明な素材にプリントした「#Evidence」や、これまでに作った11冊のアーティストブックなども展示されている。
タイトル | 「¡Aguas!」 |
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会期 | ~2018年1月28日(日) |
場所 | Foam写真美術館(オランダ) |
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