現在パリのポンピドゥーセンター写真ギャラリーにて、アーティストデュオ、アダム・ブルームバーグ&オリバー・ チャナリンの個展 「Divine Violence」 が開催されている。
「神は主に惨事を通して人々にその姿を誇示する。また、聖書に描かれている権力構造と現代の統治体制は相関関係にある」という哲学者Adi Ophirの発言を出発点に制作された今回のインスタレーション。「Divine Violence(神の暴力)」と題されたこのシリーズを作成するために、二人はまず欽定訳聖書を忠実に再現し、その各章の内容に従って現代の暴力や惨事の記録写真をArchive of Modern Conflictから選択、収集した。聖書のテキストと匿名の紛争写真という相反するふたつの題材を関連付け、ひとつの作品にすることによって、著作者の権利や地位、そして紛争の報道に使用されるイメージの偏りやステレオタイプに対する問いを提示する。
南アフリカ出身のブルームバークとイギリス出身のチャナリンはアーティストデュオとして、ロンドンとベルリンを拠点に活動している。ともにハンブルグで写真の教授を務めながら、これまでにテートモダンやMoMAなどの現代美術館や、その他多くの展覧会で作品を発表してきた。その精力的な活動は、ヨーロッパ諸国やメキシコなど多岐にわたり、昨年は横浜トリエンナーレにも参加。ジャンルを横断しながら、現代の写真表現を牽引する二人は、ポンピドゥセンターでどのような空間を展開するのだろうか。
タイトル | 「Divine Violence」 |
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会期 | ~2018年5月21日(月) |
場所 | ポンピドゥーセンター(フランス) |
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