誰もが応募できるオンラインの写真コンテスト「IMA next」第2弾のテーマ「STILL LIFE(静物)」のグランプリ受賞者が発表された。
グランプリは武居功一郎の作品「lines」。武居は本作について、「写真のデジタル処理により視覚における触覚、運動感覚の側面から、実体としては存在しないデジタルの物質性を表現した」という。審査員を務めたブルーノ・ケシェルは選評として下記のように述べている。
“私は武居功一郎の本を被写体とした静物写真を何度も見ました。これらの写真には、何か視覚的に非常に惹かれるもの、非常に満足感を感じさせるものがあったのです。これらの画像に体現されているモザイク加工された写真の美学は、究極的に言うと私たち全員にとって慣れ親しんだものではありますが、それでいてなお、興味深い一連の可能性や解釈を切り開いているようにも思われるのです。武居の作品の多義的な性格とそのコンセプト上・視覚上の枠組みは、写真の画面及び最終的には被写体の本から何かを読み出すよう、見るものをいびるかのように誘います。つまり実行不可能な課題を提示してくるのです。今日の技術が進歩した世界において静物写真にどのような可能性があるのかを再想像するにあたり、武居の被写体となった本は、私たちが持つアナログ的空想とデジタル的現実の衝突を完璧に捉えているように思われます。”
なお、ショートリストには太田遼、現在IMA galleryで開催中の「LUMIX MEETS BEYOND 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS #7」展にも出展中の畑直幸、そして望月孝の3名の作品が選ばれた。公式サイトにはショートリストの選評と受賞作品がそれぞれ掲載されている。
タイトル | 「IMA next」THEME #02 “STILL LIFE(静物)” |
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審査員 | ブルーノ・ケシェル(ライター/キュレーター) |
グランプリ | 武居功一郎「lines」 |
ショートリスト | 太田遼「house」 |
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