『ブンミおじさんの森』が第63回カンヌ国際映画祭でタイ映画史上初のパルム・ドールを受賞するなど、1作ごとにカンヌやヴェネチアなど国際映画祭で絶大なる評価を受ける、もはや巨匠の雰囲気さえ漂うタイの映画作家・アーティスト、アピチャッポン・ウィーラセタクン。アート作品や長編映画にも直結する彼の短編映画は、亡霊、神話、フォークロア、寛容と不寛容など、その作家的モチーフが大胆に表現されるフィールドとなっている。
その創意と刺激に満ちた短編群自身がセレクトした短編群が、京都の出町桝形商店街にあるミニシアター出町座でアピチャッポン監督自身のセレクションによる構成で一挙公開中。すべての上映会の冒頭では、タイの映画館で上映前に国家が流され、タイ国内の名所が映し出されるという独自の習慣をアピチャッポン監督が再定義した短編映画『国家』が流されるという。シカゴの大学院時代に作った初期作品や長編映画のスケッチとなる作品などなかなか見ることのできない短編集のほか、代表作である長編映画『ブンミおじさんの森』『光りの墓』『世紀の光』も見ることのできる貴重な機会は見逃せない。日によって上映作品が変わるので詳しい情報は、出町座のウェブサイトを要チェック。
出町座はシアタールームのほかに、シネマカレッジ、書店、カフェスペースもある複合施設。ぜひほかのフロアにも立ち寄り、文化的な刺激を存分に楽しんでほしい。
タイトル | 「アピチャッポン・ウィーラセタクン監督自選短編集」 |
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日程 | 2018年4月21日(土)〜5月11日(金) |
会場 | 出町座(京都府) |
上映時間 | 17:55~ |
料金 | 【一般】1,500円【学生】1,000円【シニア】1,000円 |
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