10月23日(日)まで開催している「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2022」は、2010年より京都市内で開催している舞台芸術祭。国内外の「EXPERIMENT (エクスペリメント) = 実験」的な舞台芸術を創造・発信し、芸術表現と社会を、新しい形の対話でつなぐことを目指していく。世界各地の実験的な舞台芸術の公演や展示を鑑賞する上演プログラム「Shows」、実験的表現と社会の関係性をひもとき、ワークショップやトークが体験できるエクスチェンジプログラム「Super Knowledge for the Future [SKF]」、関西地域をアーティストとともにリサーチし、未来の創造基盤につなげていくリサーチプログラム「Kansai Studies」の3つのプログラムでフェスティバルを展開している。
今回、たくさんの魅力的なプログラムの中からご紹介するのは、ヴィジュアルコンサート「メルツバウ、バラージ・パンディ、リシャール・ピナス with 志賀理江子」。 3者によって即興的に生み出されていく音の連なりに、リアルタイム編集でつくられる志賀の新作映像が混じり合っていく。劇場の大きな空間に響く音楽、巨大なスクリーンに照射される映像は、私たちが普段イヤホンで聴く音楽、手のひらのなかのスマホで観てきた映像とは、異なる体験を呼び込んでくれるだろう。
志賀が発表する作品は、2019年に発表、展示した「ヒューマン・スプリング」のコンセプトを引き継ぎ、新たな撮影を重ねられた作品になるとのこと。会場には舞台を横断する巨大スクリーンが設置され、人間社会と自然の関わり、死への想像から生を思考すること、東日本大震災後は、国や巨大資本が推進した「復興計画」で抑圧され続ける人間精神の狂いの内実を追い求め、制作を続ける写真家・志賀理江子の新作映像群が見られる機会は見逃せない。
タイトル | 「『KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2022』メルツバウ、バラージ・パンディ、リシャール・ピナス with 志賀理江子」 |
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日程 | 2022年10月8日(土)、9日(日) |
会場 | 京都芸術劇場 春秋座(京都府) |
時間 | 19:00〜 |
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