田所美惠子が十数年のパリ滞在時に自作の針穴写真機で撮影したパリの風景を、写真展「Paris -Another Point of View- 針穴のパリ」で6月16日(土)まで神田・gallery bauhausで公開している。
1990年、フランスに移住すると同時に針穴写真と出会った田所。針穴写真の特徴のひとつである長時間露光は、一瞬を切り取ることができないかわりに「時間」を少しだけ長く積み増すことで、動いている人や車が消え、流れる雲や波打つ水の描写が変わる技法である。
フィルムを一枚ずつ装填して撮影し、ファインダーもなく迅速な撮影が不可能な針穴カメラで、パリの街を数多く収めることができたのは、被写体に囲まれて生活した十数年という「時間」のおかげだといえるだろう。
展示されるのは、モノクロームのゼラチン・シルバー・プリント作品約40点。カメラ製作からプリント作業まで一連の作業に手間暇をかける田所の、針穴写真の「時間」のような、予測不能のリスクをはらんだ一期一会の決定的瞬間をご覧になってみては。
タイトル | 「Paris -Another Point of View- 針穴のパリ」 |
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会期 | 2018年4月25日(水)〜6月16日(土) |
会場 | gallery bauhaus(東京都) |
時間 | 11:00〜19:00 |
休館日 | 日月曜、祝日 |
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