Yumiko Chiba Associates viewing room shinjukuで、北井一夫「フナバシストーリー」展が開催中。
60年代、横須賀の原子力潜水艦寄港反対闘争をテーマにした「抵抗」や、大学民主化を要求する学生運動を撮影した「過激派・バリケード」等の刺激的な作品を制作した北井。以降も「村へ」「いつか見た風景」など、常に時代と向き合う作品を発表し続けてきた。
本作「フナバシストーリー」は、80年代に人口が急増した千葉県船橋市の行政から北井が“生活する人たちと町の写真を撮ってほしい”と依頼されたことから制作を開始。北井は、市内で営まれる個々の生活に目を向け、丹念に取材と撮影を重ね、その場所や人々の持つ明るい光を切り出したものだ。
「生活の場は、村が「暗」であったのに対して、団地は大きな窓から室内に光がたくさん入る「明」であった。物や人の存在感も村が「重」 であったのに対して、団地は軽くて宙に浮いたような存在感で、すべてが反対側を向いた在りようを示しているのだった。」(北井一夫「写真家の記憶の抽斗」より抜粋)
そう北井本人が語るように、変遷していく時代の流れを敏感に感じ取り、そしてそれを実直且つ丁寧に撮影することで垣間見られる日常の光景こそが「フナバシストーリー」。30年前の作品が再び披露される、見逃せない展覧会だ。6月23日(土)まで。
タイトル | 「フナバシストーリー」 |
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会期 | 2018年5月25日(金)〜6月23日(土) |
会場 | |
時間 | 12:00〜19:00 |
休館日 | 日月曜、祝日 |
URL | http://www.ycassociates.co.jp/jp/information/kazuo-kitai-2018ycasolo/ |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。