『地平』は1972年4月に創刊以降、第10号まで5年間にわたり刊行された写真同人誌。当時、大阪写真専門学校(現ビジュアルアーツ専門学校・大阪)の教員を務めていた百々俊二を中心に、博多を拠点に写真活動をしていた20~24歳の学生・教員仲間とともに制作・刊行された。激動の社会情勢を背景に、日本における写真表現が大きく揺れ動いた時代。メンバーのひとり黒沼康一は『地平』が発信するメッセージを次のような言葉で表している。
「カメラはぼくらの武器だ。自己表現に終止する回路を断て。写真は閉塞した感性を脅す凶器のようなものです。見たいのはきみの写真でなく、きみの写真が開示する世界なのです。」
いまは亡き黒沼の残したアジテーションは時代を超え、いまを生きる写真家たちをも共感させ挑発した。そして、1977年9月に休刊以降、41年のときを経て『地平』の復刊が決定。百々を含め、20~70代の各世代の写真家7名が集まり、「大阪」をキーワードに2カ月間の撮影を決行。メンバーには、百々俊二、阿部淳、野口靖子、山田省吾、松岡小智、赤鹿麻耶、浦芝眞史。各世代、各写真家の写真表現のアプローチが何を生み出すのか。会場では写真集に未収録の作品も展示される。
タイトル | 「地平」 |
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会期 | 2018年6月30日(土)〜8月4日(土) |
会場 | CASE TOKYO(東京都) |
時間 | 11:00~19:00 |
休廊日 | 日月曜・祝祭日 |
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