山谷佑介の作品展「Drs」が銀座・アートギャラリー石で8月26日(日)から開催される。
山谷はさまざまなコミュニティに自身を溶け込ませながら撮影したストレートなスナップ写真からキャリアをスタートさせ、デジタルカメラを改造し制作された赤外線写真のシリーズ、ライブハウスやクラブの床に原寸大の床写真を貼り、アルコールや靴底の痕跡が残されたシリーズを発表するなど、さまざまな方法で写真を試みている写真作家。
本展では山谷初のセルフポートレート作品展「the doors」の中で行われたパフォーマンスから生まれた、身体的な痕跡を記録した写真作品が展示される。「the doors」では、暗闇の会場の中、山谷自身が10代の頃から続けているドラムを使ったパフォーマンスが行われ、パフォーマンスの間に撮影・印刷された写真が空間を埋め尽くした。パフォーマンスのために山谷は特殊なカメラ装置を考案しており、ドラムを叩くことによってドラムセットにつけられた振動センサーが反応してフラッシュの閃光とともにシャッターが切られ、写真が印刷されるようになっていた。
そして「Drs」は山谷がドラムを叩き続けることで、表面のコーティングが剥げ、膜が薄くなったドラムヘッドをそのまま大判用の引き伸ばし機にセットし、 暗室内で印画紙に焼き付けた作品。そこには山谷のパフォーマンスの痕跡ともいえるドラムヘッドの傷の陰影が浮かび上がり、肉体の動きが定着されている。
フィルム写真文化の発展・継承を目的に暗室レンタル・ワークショップ・ラボ業務などを行う「アトリエ・シャテーニュ」の企画により開催される本展。会期初日には今回の作品を暗室でともに制作したプリンター・林伸吉と、日本カメラ編集部・村上仁一を迎えトークイベントが行われる。
タイトル | 「Drs」 |
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会期 | 2018年8月26日(日)~9月1日(土) |
会場 | アートギャラリー石(東京都) |
時間 | 12:00~19:00 (最終日は17:00まで) |
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