1958年9月26日、のちに「狩野川台風」と呼ばれる台風が日本に上陸。伊豆半島を中心に甚大な被害をもたらした。この災害を記録した写真群と上竹真菜美、百頭たけし二名の写真家による展覧会「台風と秩序」が新井薬師・スタジオ35分で11月3日(土・祝)まで開催中。キュレーターは若山満大。デザインを熊谷篤史が手がける。
狩野川台風が去ったあと、自治体やマスコミあるいは多くの個人によって、被災地の様子が撮影された。その写真群は現在、狩野川資料館に保管されている。本展では資料館協力のもと、ここに保管された写真の一部を展示。現代において表現する写真家の営みとともに、その意味と意義について考える。
上竹は福島の被災地、百頭は郊外の産廃集積場に赴き、フィールドを渉猟しながら写真を撮る。ある場所や状況と自己の関係を写真という行為によって証明する二人の営みは、台風一過に写真を撮った人々のマインドセットを想起させる。60年の時間を超えて写真を撮る人の営みを交差させるために、あるいは、過去に起こった災害の記録と現代に生まれた写真表現を並置して双方の読みを複数化するために、本展は開催される。
会期中には、写真家の田附勝を招いたトークイベントが開催。登壇者は田附のほか、上竹、百頭、若山の4名。遺されたもの/遺された写真への問いをきっかけに、それぞれの視座と経験を交流させる。また、11月12日(月)からは本展の関連企画として、静岡・狩野川資料館で展覧会「Cliff Edge Project-水のかたりべ-」が開幕する。
タイトル | 「台風と秩序」 |
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会期 | 2018年10月17日(水)~11月3日(土・祝) |
会場 | スタジオ35分(東京都) |
時間 | 18:00~23:00 |
休館日 | 日~火曜 |
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