川内倫子が大阪で約20年ぶりとなる
個展「as it is」を開催

11月12日（木）から12月5日（土）まで、大阪のRAURAUJI galleryにて、大阪では約20年ぶりとなる川内倫子の個展「as it is」が開催される。本展は東京のPOSTで開催された写真集刊行記念展「as it is」の巡回となる。

『as it is』（torch press）は、川内倫子が自身の出産から約3年間、子育ての中で出会った子どもの姿や身近な風景を撮りためて構成した写真集。初写真集『うたたね』（2001年）から20年という歳月の中で、日常の出来事から外の世界へとまなざしを向けながら、近作『Halo』（2017年）では、遠い宇宙を感じさせるイメージを切り開いてきた。そこから『as it is』ではもう一度、自身の子どもや家族とともに、目の前の日常風景を見つめ直し、原点に立ち返っている。ささやかな物事に宿る生命の美しさと、その気づきから積み重なっていく日々。何気ない日常の切実さを改めて大切に思う現在だからこそ、これまでの風景が違う層を見せながら、新しい時代を生きる私たちに寄り添う。

写真作品のほか、新作の映像作品も展示される刊行記念展「as it is」が、この度大阪へと巡回する。会場では、先月刊行された、Fasu.jpの連載をまとめたエッセイ集『そんなふう』（ナナロク社）も販売予定。また、同時期に天王寺のスタンダードブックストアでも「『as it is』『そんなふう』刊行記念　川内倫子ミニ展示＆選書フェア」も開催される。関西方面で作品を見ることができる貴重な機会、ぜひ両会場に足を運んでみては？

＞オンラインギャラリー Vol.68 川内倫子「as it is, 2020」