10 September 2026

写真は光を固定し、ガラスは光を揺らす。柿本ケンサクが三嶋りつ惠作品を通した作品展開催

10 September 2026

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©Kensaku Kakimoto

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写真家・映像作家の柿本ケンサクによる写真展「いつでもいま ― ガラスに映す光」が、2026年9月23日から10月4日まで、代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラムで開催される。映画やドラマ、広告映像を手がける一方、国内外で写真・現代美術作品を発表してきた柿本が、ガラス作家・三嶋りつ惠の透明なガラスを通した光を、新作「Hikari」シリーズとして提示する。

柿本にとってヒルサイドテラスは、写真家としての活動における重要な場所でもある。2016年に同会場で「TRANSLATOR」を開催し、2021年の「TRANSFORMATION」では時間と記憶をめぐる実験を展開。2026年、三度同じ場所に戻り、今回は写真を「光の記憶」として捉え直す。

本展の核となるのは、「写真は光を固定する。ガラスは光を揺らす」という二つのメディアの性質だ。柿本は三嶋による10点のガラス作品を、いわば光を描くためのレンズとして使用。ガラスの位置を数ミリずつ動かし、角度を変えながら、そこを通過する光を撮影した。目の前の風景を忠実に写すのではなく、偶然に生まれる光の屈折や揺らぎと対話しながらシャッターを切ることで、時間の流れや季節の空気、身体の動き、ガラスそれぞれの個体差までを写真の中に定着させている。

写真とガラスという異なるメディアが交差することで立ち上がるのは、「固定」と「流動」、「定着」と「融解」、「点」と「線」のあいだにある緊張関係だ。点として固定された光が時間のなかで線へとほどけ、曖昧になった記憶が見る者のなかでもう一度像を結ぶ。作品は、光を記録する写真というメディアそのものの性質を改めて問い直す。

資料に掲載された「Hikari」シリーズでは、花や水辺、都市風景などがガラス越しの光によってにじみ、歪み、時に抽象的な色面へと変化している。被写体の輪郭を明確に示すというより、光によって世界が別の像へと移り変わる瞬間そのものが写し出されている。

三嶋は1962年京都生まれ。ヴェネツィアと京都を拠点に、ムラーノ島の職人との協働によって無色透明のガラス作品を制作してきた。周囲の光や空気を取り込み、空間のなかに光の輪郭を生み出す作品で知られる。本展では、三嶋のガラスが単なる被写体ではなく、光と風景を変容させる装置として柿本の写真表現に組み込まれている。

会期中の10月3日16時には、柿本と三嶋によるトークイベントも開催(1000円、1ドリンク付き)。それぞれが写真とガラスを通して向き合ってきた「光」と「時間」をテーマに語り合う。また、南青山のLUMIX BASE TOKYOでは、本展と連動し、LUMIX L10で撮影した別作品群による写真展「いつでもいま」も同時開催される。

タイトル

『いつでもいま ― ガラスに映す光』柿本ケンサク写真展

場所

代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラム(東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟1F)

会期

2026年9月23日(水・祝)〜10月4日(日)

時間

12:00〜19:00(最終日11:00〜17:00)

休み

無休

料金

無し

URL

https://www.galleryonthehill.com/ 

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