城田圭介「Over」展が、神楽坂・Maki Fine Artsで2月7日(日)まで開催中。
スナップ写真を用いて、その周囲に拡張する架空のイメージを描き加える作品や、風景写真の中の人物のみ塗り潰し、画面から消し去る作品など、写真と絵画を組み合わせた作品を制作する城田。
城田の作品は、写真を素材としながら、イメージの断片を加算する(付け加える)、および減算する(消去する)、またはほかの素材からの部分的なコピー(転移)による描写方法で組み立てられている。新作「August 15, 2020(Nijubashi Bridge)」では、二重橋で撮影された写真のツーリストの部分のみが抽出され、画面に描写されている。支持体には、複数の新聞から切り抜かれた無数の写真(8月15日付)が貼り合わされ、白色塗料で全体を覆い塗り潰してあるが、その側面には下層の新聞紙の痕跡を見ることができる。SNSなどを通じて、写真=イメージ(画像データ)という認識が一般的となり、従来の写真の定義が不確実になる現在において、城田は描く行為により、写真そのものの実体を鑑賞者に意識させる。
タイトル | 「Over」 |
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会期 | 2021年1月8日(金)~2月7日(日) |
会場 | Maki Fine Arts(東京都) |
時間 | 12:00~19:00(日曜は17:00まで) |
休館日 | 月火曜 |
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2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。