16 March 2021

ものごとを分断する境界線を写真によって引き直す、石野郁和「TINTED LINES」展

16 March 2021

AREA

東京都

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TINTED LINES

ロサンゼルスを拠点とする石野郁和の作品集『TINTED LINES』の刊行を記念して、3月23日(火)よりPOSTで刊行記念展が開催される。

石野は、2017年にMACKから『rowing a tetrapod』を刊行し、2019年には東京都写真美術館で開催された「小さいながらもたしかなこと日本の新進作家 vol.15」に参加するなど、視覚や言語による認識の揺らぎを用いて、さまざまなヒエラルキーを再考する写真作品を発表してきた。「TINTED LINES」は、ロサンゼルスを歩きながら、場所や物事が区切られ、分断されるさまざまなシーンを切り取ることで、新たな視覚言語を生み出している。見えるものも見えないものも含めて場所を分かつ線、その線が引かれた空間を跨ぐと監視、分類化された社会構造の層が浮き上がり、高級住宅街、再開発地区、公共施設、美術館、郊外、民族や人種によって区切られている地域で、領域や所有権のせめぎ合いが行われている。石野は、身体を使って移動することは境界線を引き直す行為だととらえ、写真はその過程を記録し、構図、光、シークエンスによって、固定化した空間の輪郭を滲ませようと試みたのだ。

作品集と展示は相互にダイアログを形成しており、作品集では黒を基調とし、まるで映画のワンシーンが流れるように、淡々とイメージの断片がシークエンスとして刻まれる。展示では分断された空間の接点を描写するため、出版物の内容及び編集でカットされた写真を融合、再生成した作品で構成している。イデオロギーや記号の縫われた線を濁し、内と外の関係性を曖昧にした時、私たちの視点や解釈はどのように揺れ動くのか?石野の新作を作品集と展示の双方の異なるアプローチを通して体験してみてほしい。

タイトル

「TINTED LINES」

会期

2021年3月23日(火)~4月18日(日)

会場

POST(東京都)

時間

11:00~19:00

定休日

月曜

URL

http://post-books.info/

2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。

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