19 March 2021

風間サチコと下道基行の初期作品から最新作までを展示「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展」

19 March 2021

AREA

東京都

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下道基行《漂泊之碑》2014-(モノグラフにあわせ)、ガラス、ミクストメディア

下道基行《漂泊之碑》2014-(モノグラフにあわせ)、ガラス、ミクストメディア

「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展」が東京都現代美術館で3月20日(土)から開催される。

「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」とは、東京都とトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)によって 2018年より創立された、中堅アーティストを対象に受賞から2年にわたる継続的支援によって更なる飛躍を促すことを目的とした現代美術の賞である。第1回となる「TCAA 2019-2021」受賞者は風間サチコと下道基行。本展では受賞者二人の初期作品から最新作までを展示する。

風間サチコは、「現在」起きている現象の根源を「過去」に探り、「未来」に垂れこむ暗雲を予兆させる黒い木版画を中心に制作してきた。手がける作品の世界はフィクションだが、実際に古書研究をするなど独自のリサーチを徹底して行い、現実や歴史を映し出す作品を手がける。風間の本展のタイトルで、最新作シリーズとなる「Magic Mountain」は、ドイツの作家トーマス・マンの結核療養所を舞台にした小説『魔の山』から着想を得ている。コロナ禍をきっかけに、風間の活動の原点である「内省と空想・世界と自我の対立と和解」に立ち返った「Magic Mountain」をはじめ、過去作品も展示しながらこれまでの軌跡をたどる。

下道基行は、生活で忘れてしまうような些細な出来事や、意識しないで過ぎていく日常的な物事を顕在化する作品を手がけ、旅やフィールドワークをベースに制作を続けている。下道は昨年瀬戸内海地域に拠点を置き、古い郷土資料を収集するプロジェクトを始めたことや、新型コロナ感染症の蔓延で自由に移動ができなくなったことで、これまでの旅や移動の日々から新しい生活を模索している。本展では、プロジェクトを通じて、他者の思考が加わったり、別の人々の手に渡り使用されることで「作品」との境界を越えるようなシリーズを展示する。

また、それぞれの作品集(モノグラフ)を作家ごとに発行する。近日、TCAAウェブサイトにて公開予定なので、気になる方はぜひこちらもチェックしてみてはいかがだろうか。

テーマ

「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展」

会期

2021年3月20日(土)~6月22日(火)
※6月1日(火)より再開し、6月22日(火)まで会期延長

会場

東京都現代美術館 企画展示室1F(東京都)

時間

10:00~18:00

休館日

月曜、4月25日(日)~5月31日(月)臨時休館
※6月は休まず開館

入場料

無料 ※完全予約制

URL

https://www.tokyocontemporaryartaward.jp/exhibition/exhibition_2019_2021.html

風間サチコ《ヴァルハラ》2019、木版画(パネル、和紙、油性インク) Courtesy of Kurobe City Art Museum 撮影:柳原良平

風間サチコ《人外交差点》2013、木版画(パネル、和紙、油性インク) Courtesy of Mori Art Museum Queensland Art Gallery | Gallery of Modern Art蔵 撮影:渡邉修

下道基行《瀬戸内「百年観光」資料館》2020

2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。

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