ANB Tokyoで小林健太の個展「#smudge」が10月3日(日)まで開催中。
自ら撮影した写真をもとに、Photoshopなどで加工を施す作品を手がける写真家・小林健太。本展は、小林の作品制作における代表的なプロセスである「smudge」がテーマ。「smudge」とはPhotoshopにおける指先ツールのことであり、色味や輪郭修正に用いられる塗りたてのペンキを指でこすったような効果が得られる基本的なツールのひとつ。一般的にはファッション写真の修正などに使われることが多いが、小林はそれを過剰に用いることで、写真を絵の具のパレットのように扱いイメージを変容させる。小林にとってsmudgeによるグラフィカルな筆致は、写真と絵画の境界線を越える身体性の痕跡であり、時間と空間を貫く普遍的な情感のシンボルでもある。今回はこれまでの平面の作品のほか、立体となった「smudge」シリーズも展開される。
また本展では、鑑賞者も登場人物の一人になるような劇場仕立ての会場構成で、照明の造作には特に力が入っているという。空間全体でひとつの作品となって、鑑賞者もインスタレーションの一部となることができる。写真表現の新たな可能性を開拓し続ける小林の、現在地を知ることができるチャンスをお見逃しなく!
タイトル | 「#smudge」 |
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会期 | 2021年9月15日(水)~10月3日(日) |
会場 | ANB Tokyo(東京都) |
時間 | 12:00~18:00 |
休廊日 | 月火曜(祝日の場合は開館) |
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