フォトグラファー・西川元基による初写真展「Water Balance」が、3月23日(金)まで下北沢・Great Booksで開催中。
ファッション写真の領域で活躍する西川が、本展に向け最初のモチーフとして撮り始めたものは、物質として抽象性をはらむ“水”。宇宙から地球を眺めたときに「地球は青かった」と表現されるように、地球の約70%は水でできている。飲料水や雨など身近に存在し、ときにあらゆる生命と関わる何よりもかけがえのないものであり、ときにその強烈な力によって忌み嫌われるものでもあると西川は話す。「水は、いろいろな感情を持った、ひとつの物としての性質がある」という考えを、慣例に従わないさまざまなアプローチから具現化したのが本展で発表される作品群となる。
さらに視点を変えると、状況に応じて大きく変質する“水”は、物質自体も拡張性と多様性をもつ存在だといい換えられる。コンテキストの異なる複数の“水”のモチーフを、フィルムとデジタルの境目を越え、さまざまな技法によって一枚の写真のなかで共存させ、写真そのもの、あるいは、写真表現が拡張していくこと――そして、写真黎明期より現代に向かって進化と拡がりをみせてきた写真表現――を再確認、再発見する“ラボ”のような写真の集合体が本展の根幹にある。西川自身がそのキャリアの中でワーク上の軸としてきたファッション写真が、それらの作品としなやかにクロスオーバーしていることも確認できる。
また、西川が撮影を手掛けたSakas PRのシーズンズビジュアルを収録して手製本されたZINEの展示、および同ZINEを再構築した冊子のローンチも行われる。
タイトル | 「Water Balance」 |
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会期 | 2022年3月14日(月)~3月23日(水) |
会場 | Great Books(東京都) |
時間 | 12:00〜19:00 |
休館日 | 月曜 |