宇田川直寛、横田大輔によるユニット・二人による展覧会「石が降る」が目白・TALION GALLERYで6月12日(日)まで開催中。
宇田川は、被写体として主に身近にあるものや状況を手ずからに構成し、その不定形のプロセスから認識論的な遡行を繰り返すことで、写真やインスタレーション、言語などを用いた作品を発表している。宇田川は自身の制作態度を「自問自答のなぞなぞ」と呼び、近年では「純粋な風景写真はどのようなものか」という問いから、風景の中に浮かび上がる主題を次々と消し去って作品化するなど、さまざまに分節化された命題に応答するように制作と発表を重ねている。
国内外で活動を展開する横田は、撮影、事後的な加工、現像といった制作の各段階で偶然性を介入させながら、自律的なイメージを生成する手法で知られている。デジタル上の加工や複写、スキャニングを多用するだけでなく、熱湯や薬品を用いた現像によってフィルムの物質性を露呈させるなど、写真表現のメディウムスペシフィティを問い直してきた。それは、記録されたイメージが志向する現実と、基底の物質が表出する現実との齟齬や癒着に直面し、その関係性を更新し続ける実践であったといえる。
宇田川と横田によるユニットである「二人」は、2020年に恵比寿映像祭の地域連携プログラムとして初めての展示を行った。撮影のロケ地に向かう車中で収録した映像など、二人の間で交わされるとりとめのない会話に焦点を当てることで、作品の成立から疎外される動機や思考を前景化させる試みを行っている。
本展「石が降る」では、ライトノベルやアニメに見られるようなお定まりのフォーマットを踏まえて、「八王子隕石」「錬金術」「新東京ダイヤモンドボウル」という3章立ての物語に基づいて展示が構成される。
タイトル | 「石が降る」 |
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会期 | 2022年5月14日(土)〜6月12日(日) |
会場 | TALION GALLERY(東京都) |
時間 | 11:00〜19:00 |
休廊日 | 月火曜、祝日 |
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