内倉真一郎個展「浮遊の肖像」が、7月9日(土)より西麻布・KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYにて開催される。
写真館の2代目でもある内倉は、活動初期からポートレート写真を作品として発表してきた。被写体である一般の人々の「気配」さえもとらえる内倉のポートレイト写真群は、既存の肖像写真とは一線を画す特有の存在感を放ち、キヤノン写真新世紀佳作受賞(清水穣選)や、写真集「私の肖像」(2020年)が赤々舎から刊行されるなど、評価を高めてきた。
本展では、さらに進化を重ねた未発表の肖像写真群を発表。3メートルほどの高さから撮影されたこれらの写真では、被写体はみな一様に目を閉じており、それぞれが生来まとってきた固有な気配が、より純粋に掬い取られているようでもある。「生死の境界線までもが消えかけた次元」で「彼らの存在が目の前まで浮遊してくるように」感じながら制作したと自身のステートメントで内倉は語っているが、静謐な世界に浮き上がってくる一人一人の気配は、確かに肉体から放たれた神秘的な佇まいにも感じられる。
写真だけがとらえられる特有の気配を内に湛えながら、一枚一枚に独特の質感が伴い、鑑賞者を不思議な世界へと惹き入れる内倉のポートレイト写真の新境地を、ぜひ見逃しなく。また、会期初日には内倉と赤々舎代表・姫野希美によるトークイベントが開催される。
タイトル | 「浮遊の肖像」 |
---|---|
会期 | 2022年7月9日(土)~8月6日(土) |
会場 | |
時間 | 13:00~20:00(土曜は12:00~19:00) |
休館日 | 日月火曜・祝日 |
URL | https://www.kanakawanishi.com/exhibition-ph022-uchikura-thefloatingportrait |