19 August 2022

多重的なモノクロ作品を通じて形而上の存在を見いだす、田口和奈の個展「A Quiet Sun」

19 August 2022

AREA

東京都

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《エウリュディケーの眼 #43》|2019-2022|ゼラチン・シルバー・プリント|14.7x10.5cm © Nacasa & Partners Inc./ Courtesy of Fondation d'entreprise Hermes

《エウリュディケーの眼 #43》|2019-2022|ゼラチン・シルバー・プリント|14.7x10.5cm © Nacasa & Partners Inc./ Courtesy of Fondation d'entreprise Hermes

アーティスト・田口和奈の個展「A Quiet Sun」が、銀座メゾンエルメス フォーラムで9月30日(金)まで開催中。

現在はオーストリア、ウィーンを拠点に活動している田口は、多重的なモノクロ作品を通じて、時間や空間といった形をもたない存在を見いだす制作を続けている。田口の写真は、自ら制作した絵画や彫刻を多重露光で撮影したり、プリントした印画紙の上に油彩のドローイングを描き、再び撮影するといった重層的な手法を用いており、それは長い時間をかけてカンバスで描画される絵画のようでもある。

本展では、今回のために制作した作品群と、作家が収集するファウンドフォトを用いて構成されている。神話や匿名の記憶は、ゼラチンシルバーの中に息づくさまざまな身体の身振りや触覚からもたらされる。田口の作品は、過去の美術作品の参照や、匿名のファウンドフォトや雑誌といった既存のイメージの応用を含み、収集した過去のイメージから象徴を読み取ろうとする作風は、ドイツの美術史家であるアビ・ヴァールブルグ(1866〜1929)の「ムネモシュネ・アトラス」からの影響も受けているという。

田口の写真制作における問題意識を異なる角度から解釈する試みとして、会場の照明は自然光のみを使用している。建築を発見し、レイヤーを与えていくような大胆な空間と刻々と移り変わる日差しのもと、積み重ねられた時間や身体の断片から生まれる記憶に触れることができるだろう。

タイトル

「A Quiet Sun」田口和奈展

会期

2022年6月17日(金)〜9月30日(金)*予定

会場

銀座メゾンエルメス フォーラム8・9階(東京都)

時間

11:00~19:00(入場は閉館30分前まで)

休館日

銀座店の営業に準ずる

URL

https://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/forum/220617/

「A Quiet Sun」制作風景|2022 Courtesy of Fondation d'entreprise Hermes

展覧会「A Quiet Sun」リーフレットのためのイメージ|2022 Courtesy of the artist

《Exercise in shape》の習作|2021 Courtesy of the artist

《11の並行宇宙》|2019|ゼラチン・シルバー・プリント|サイズ可変 Courtesy of the artist

「A Quiet Sun」展示風景|2022 © Nacasa & Partners Inc./ Courtesy of Fondation d'entreprise Hermes

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