フランスのアンジェを拠点に活動するアーティスト・森田幸子「Time in Air, Time in Paper」展が、1月22日(日)まで恵比寿・POSTにて開催中。
森田は武蔵野美術大学で彫刻を学んだ後、フランス・ナントのエコール・ボザールへ留学。日本を離れる前に、すべてを持ち出すことはできないと考え、オブジェの写真を撮り始める。現在もアンジェのアトリエにて、古くからある素材を使いながら常に実験を重ね、独自のプリント方法を考案し続けている。
森田の制作プロセスはユニークで、イタリア製水彩画紙に刷毛で感光剤を塗布し、自らの印画紙を作ることから始まる。35mmフィルムカメラを使い自然光の中で撮影された写真を、アンティークの引き伸ばし機を使用して、印画紙に焼き付ける。その後、お湯と絵筆で影を描くように感光剤を細心に取り除く。展示作品にも使用されているファブリアーノ社の300gの水彩紙は被写体である物や花に近い質感を生み出す。全ての工程を手作業で仕上げるため、一枚一枚のプリントの表情に個性がある。
また、森田にはガーデナーとしての一面も。畑を耕し、野菜や花を育て、実をつけると、そこから種子を採取するプロセスは、彼女の作品制作の原点といっても過言ではないかもしれない。
なお、1月21日(土)17:00~19:00には森田がフランスより来日、在廊予定。
タイトル | 「Time in Air, Time in Paper」 |
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会期 | 2022年12月16日(金)~2023年1月22日(日) |
会場 | POST(東京都) |
時間 | 11:00〜19:00 |
休館日 | 月曜 |
URL | http://post-books.info/news/2022/12/16/exhibition-sachiko-morita-time-in-air-time-in-paper |