東京・御徒町の229GALLERYで吉田塩の写真展「Ambient」が開催されている。吉田は写真を詩になぞらえる。一篇の詩から無限の世界が開かれるように、吉田の写真の一枚一枚は、広々とした独自の世界を感じさせる。
写真と詩は似ている、という指摘を度々目にするし、私自身も詩性の強い写真が好きだ。
どちらも、日常に漂っているが形容されていない何か、存在はしているのに名前のまだない感情を掬い取り、形どる行為である。それは例えば、生理的な安堵感のようなものや、意味をオーバーラップして見ることで生まれる何か、身体感覚と反する現象を始めてみたときの感情、日常で垣間見える小さな気づきであったりする。そんな写真を撮る、選ぶ、みる、また撮る…という行為を繰り返していく中で、詩や写真の中では理性と感情は地続きのものであり、溶け合って殆ど同時に浮かび/湧き上がって存在していると感じるようになった。
本展示は、とりとめなくささやかに揺蕩う理性と感情に触れることをテーマとしている。
吉田塩
タイトル | Ambient |
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会期 | 2024年2月17日(土)〜 2024年3月10日(日) |
会場 | 229GALLERY(東京都台東区台東4-24-2) |
時間 | 12:00〜19:00 |
休館日 | 無休 |
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