東京・六本木のタカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルムにて11月15日より山谷佑介「ONSEN」展が開催される。
山谷にとってタカ・イシイギャラリー初となる本展。彼らライフワークとしている野湯(のゆ、やとう)を撮るシリーズ「ONSEN」を新たな編成で発表する。
「ONSEN」は約15年前から山谷の個人的な趣味として始まった野湯探しをテーマとしたシリーズ。自然の中に自噴する人工的な整備が施されていない野湯では火山ガスや温泉成分の影響で草木が生えず、岩場が顕にされた荒涼とした景色が広がる。
圧倒的な風景のみならず、友人や家族、SNSで募った参加者を連れ立って野湯を探す中で、人間と人間のプリミティブな関係性を問い直す視点へと広がっていった。
「自分のSNSで野湯探しの同行者を募ると毎回何人か連絡をくれる。面識のない人たち同士の、半ば強制的なコミュニケーションが始まる。自分を知ってもらう為の自己紹介、振る舞い方。たわいもない話を繰り広げていく中での、相手を知るための質問と若干の駆け引き。探検が始まる高揚感と非日常への期待感。そして共通の目的を持った連帯感。そこで生まれるグルーヴは、時代や場所を超えて、”それはかつてあった”風景を呼び起こしてくれる」(山谷佑介)
本展では、新たな試みとして、ルーメンプリント作品を展示。山谷は野湯探しの道中、同行者の間で交わされた「たわいのない会話」を録音しており、その言葉を、日本、アメリカ、中国、フランス、インド、ロシアなど世界各地から収集した様々な時代の印画紙に焼き付けた。有効期限を過ぎ、⻑らく眠り続けた印画紙は、それぞれの場所で保管されていた状態により、カビや感光ムラ、薬品の違いにより様々な表情を見せる。山谷はこれらの紙の上で起きている時の流れを通して、時代や場所
を超えた人間の普遍的な言葉を浮かび上がらせる。
開催に合わせ、新写真集『ONSEN MMXXIV』(flotsam books、¥3850)も発刊される。
タイトル | 山谷佑介「ONSEN」 |
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日程 | 2024年11月15日(金)~12月14日(土) |
会場 | タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム(東京都港区六本木 5-17-1 AXIS ビル 2F) |
時間 | 12:00~19:00 |
休廊日 | 日・月曜日、祝日 |
URL | https://www.takaishiigallery.com/jp/archives/33292/ |