東京・中野のスタジオ35分にて7月16日より店主である酒航太の写真展「忘景」が開催される。
本展は、スタジオ35分11周年記念展。近年、酒は放置された自然の中や過疎の村をさまよいながら撮影。2023年に「山林的」、2024年に「この世のような夢」という展示を実施。今回はこれらの続編で、実世界と写真の世界の乖離を意識しつつ、新たな領域を探索する。
【ステイトメント】
忘れてゆくそのたびにひろがるのは夢心地
そよ風が運ぶのはかすかな緑の匂い
これは、音楽家・下田逸郎さんの「緑の匂い」という曲の冒頭の一節ですが、まさにこんな気分なのです。「写真とは記憶である」と、どこかで聞いたことがあります。
けれど、どうやら僕の場合は少し違うようです。というのも、これらの写真を見返しても、「いつ」「どこで」撮ったのか随分と曖昧なのです。曖昧なだけならまだしも、そもそも記憶すらないものもある。
ひと気のない山道を気の向くまま車で走り、なにか引っかかるものを感じた場所で降りては、ふらふらと撮影をする。ここがどこなのかはよくわからないから、同じ場所へは戻れない。
写真の中にだけ存在するこの風景を「忘景」と呼ぶことにした。
タイトル | 酒 航太 写真展「忘景」 |
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場所 | スタジオ35分(中野区上高田5-47-8) |
会期 | 7月16日(水)〜8月9日(土) |
時間 | 16:00~22:00 |
休廊日 | 日~火曜日 |
料金 | 1ドリンクオーダー |
URL | https://35fn.com/ |