今年の秋、10月23日から11月23日に、都内各所にて「SEEEU(シー・イー・ユー)ヨーロッパ写真月間 2025」が開催される。ヨーロッパの今を捉える写真家約10名による200点以上の作品を展示。本写真祭は、日本初のヨーロッパ写真月間である。今年から年に一度、約1カ月にわたり、ヨーロッパの今を捉える写真家による作品が、東京の公共空間で展示される。また毎年テーマを設け、写真を通してヨーロッパで今起きている出来事を見つめ、共に考える機会を創出していく。ヨーロッパのアートを発信するプラットフォームであると同時に、ヨーロッパと日本の間に新たな交流を生み出し、国や文化、言語の枠を越えて、共に世界と向き合う対話の場を築いていくのだ。
今年のテーマは「Reframing Realities:現実の新たな輪郭」。現代のヨーロッパをかたちづくり、そして再解釈しようとする、多様な視点を捉え直すことを試みる。テーマの背景にあるのは、活気に満ちたコミュニティ、メディアに囲まれた日常、そして変化し続けるアイデンティティ。そんな中、客観的・個人的・環境的・美的など様々な枠組みで捉える「現実」は、絶えず生まれ、消え、そしてまた描き直されている。武力衝突、移民の流入、気候危機などに直面するヨーロッパにおいて、写真家たちは「記録」と「創造」のあいだを行き来するような表現に挑んでいる。自己演出、知らぬ間に施された加工、合成された美、そして失われていく生物多様性。そんな世界を生きる私たちに、現実について「その輪郭はどこにあるのか?」「誰の手によって描き直されるのか?」という問いを投げかけていく。
フェスティバルを指揮するのはセルゲイ・グリゴリエフ。フェスティバル・キュレーターには、IMA編集長太田睦子とキム・ボスケが参加。現在選考中のアーティストは8月上旬、展示会場は9月頃に発表される予定だ。SNSやニュースだけではなかなか見えづらい“ヨーロッパの今”。写真家たちはどのような今を映すのか?この秋に訪れたい写真祭として、続報をチェックしたい。
タイトル | SEEEU ヨーロッパ写真月間 2025 |
---|---|
会期 | 2025年10月23日(木)〜11月23日(日) |
会場 | 都内各所 ※9月発表予定 |
URL |