人と機械との対話を重ねて“あいだ”を描く、ナカトミツヨシの初個展『消える境界 現れる事象』

ナカトミツヨシの初個展『消える境界 現れる事象』が、2025年10月29日（水）までLAPIN ART GALLERYで開催中。

アーティスト・デザイナーであるナカトミツヨシは、最新技術と身体性を組み合わせ数々のデザインを手掛けてきた。プログラムとアナログを融合させる手法や、 フィールドレコ ーディング、 ペンプロッターなどのテクノロジーを用いながら、光、 音、気配、 風景などと呼応する作品を生み出している。Alの台頭やパンデミックを経て、人と機械の境界はにじみ、昨日までの常識は今日には全く別のものになって現れる。そのような現実だからこそ、ナカトミは「今」がもつ曖昧さ、自分以外の干渉で揺れ動き続ける「今」そのものを描き留めるため表現を続けている。

本展では、光とノイズで元々のカタチの境界を消し、解体した痕跡から生まれる新たなカタチを写真として写し出しているシリーズ〈form(less)〉をはじめ、 風を感じた景色の音をフィールドレコーディングで収録し、その記憶をもとに引いた線を、当時の音を聴かせながらペンプロッターに再描画してもらう〈sway〉シリーズなどが展示される。