ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動するアーティストNaomi Nakazatoの日本初個展「Save Points」が、2026年3月13日から4月11日まで、東京・代官山のギャラリーLAID BUGで開催される。
日系アメリカ人のNakazatoは、記憶と言語、そして複数の文化的背景を持つバイレイシャルとしての視点を起点に、情報やイメージの構造を問い直す作品を制作してきた。これまでニューヨーク、シカゴ、メキシコシティなどで展示を行い、国際的な活動を広げている。
本展では、2025年に日本を訪れた際に行った熊野古道の巡礼体験をもとに制作された新作を発表する。作品の出発点となるのは、自ら歩いて巡礼する身体的な経験と、Googleストリートビューを用いて追体験する仮想的な巡礼という二つの視点だ。作家は現地で撮影した写真とストリートビューのスクリーンショットを重ね合わせ、直接体験とメディアを介した観察の境界を意図的に曖昧化する。
さらに作品では、QRコードやwhat3wordsといった位置情報システムを用い、物理的な地形とデジタル空間を横断する構造を取り入れている。これにより、記憶がどのように整理され、断片化され、不確かなものへと変化していくのかを探っている。
展示ではプリント作品に加え、熊野古道で出会った樹木から直接型取りしたシリコン・スキンを用いたライトボックス作品も発表される。タイトル「Save Points」が示すように、作品はゲームにおけるセーブポイントのように、旅の途中で経験や記憶が一時的に保存される地点として機能する。身体的な感覚、デジタルで切り取られた視界、そして機械的に転写された痕跡が交差することで、知覚がどこで記録され、どのように再び読み直されるのかを示す試みとなる。
| タイトル | Naomi Nakazato「Save Points」 |
|---|---|
| 場所 | LAID BUG(東京都渋谷区代官山町2-3 BF) |
| 会期 | 3月13日(金)〜4月11日(土) |
| 時間 | 13:00~20:00 |
| 休み | 日・月曜日 |
| 料金 | 無料 |
| URL | https://laidbug.com/ |
