京都・西陣のHOSOO GALLERYにて、アーティスト、シアスター・ゲイツによる展覧会「Glorious Robe」が4月11日から開催される。本展は、西陣織の老舗HOSOOとの協働によって生まれた新作群を紹介するもので、衣服や織物を軸に、文化的記憶と共同体の関係を問い直す試みだ。
ゲイツはこれまで、陶芸、彫刻、音楽、都市開発など多様な実践を通じて、歴史やアーカイヴ、場所に新たな価値を見出してきた。本展は、2024年の森美術館「アフロ民藝」展を契機に始まったHOSOOとの協働の延長線上に位置づけられ、テキスタイルを媒介にした新たな表現が展開される。
本展の中心となるのは、「Dashikimono(ダシキモノ)」と呼ばれる衣服のシリーズ。西アフリカの伝統衣装ダシキと、日本の着物という異なる文化的系譜を接続するこの作品は、衣服を単なる装いではなく、歴史やアイデンティティを内包する媒体として再定義する。
また、ゲイツの制作において重要な位置を占める「Vessel(器)」の新作も展示される。器と衣服はいずれも身体に関わる存在であり、共同体の儀礼や精神性を宿すものとして提示される。本展では、これらが「身体のメタファー」として交差し、文化と歴史の継承をめぐる問いを浮かび上がらせる。
さらに、日本の帯を用いた作品では、1960年代のブラック・パワー運動の記憶が織り込まれる。マーティン・ルーサー・キングやマルコムXといった人物の歴史が、帯の意匠として再構成されることで、工芸と政治、記憶と身体が交差する表現が生まれる。
会場では、織物で覆われた陶芸作品や、音声や音楽を取り入れたインスタレーションも展開される。こうした複合的な構成を通じて、ゲイツが一貫して取り組んできた「アーカイヴに新たな生命を与える」という実践が、視覚と身体の両面から提示される。
| タイトル | Theaster Gates: Glorious Robe |
|---|---|
| 場所 | HOSOO GALLERY(京都市中京区柿本町412 HOSOO FLAGSHIP STORE 2F) |
| 会期 | 4月11日(土)~8月30日(日) |
| 時間 | 10:30~18:00(入場は閉館15分前まで) |
| 休み | 祝日 |
| 料金 | 無料 |
| URL | https://www.hosoogallery.jp |
