10 April 2026

シアスター・ゲイツ展、京都HOSOOで開催 衣服と器を通じて歴史と共同体を織り直す実践

10 April 2026

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Portrait of Theaster Gates at his studio in Chicago, 2024. Photo: Lyndon French Courtesy of Theaster Gates Studio

シアスター・ゲイツ《Obi》「1965:マルコム・イン・ウィンター:翻訳の試み(1965: Malcolm in Winter: A Translation Exercise)」展、2025年、ホワイト・キューブ・バーモンジー © Theaster Gates and White Cube. Photo: Ollie Hammick

京都・西陣のHOSOO GALLERYにて、アーティスト、シアスター・ゲイツによる展覧会「Glorious Robe」が4月11日から開催される。本展は、西陣織の老舗HOSOOとの協働によって生まれた新作群を紹介するもので、衣服や織物を軸に、文化的記憶と共同体の関係を問い直す試みだ。

ゲイツはこれまで、陶芸、彫刻、音楽、都市開発など多様な実践を通じて、歴史やアーカイヴ、場所に新たな価値を見出してきた。本展は、2024年の森美術館「アフロ民藝」展を契機に始まったHOSOOとの協働の延長線上に位置づけられ、テキスタイルを媒介にした新たな表現が展開される。

本展の中心となるのは、「Dashikimono(ダシキモノ)」と呼ばれる衣服のシリーズ。西アフリカの伝統衣装ダシキと、日本の着物という異なる文化的系譜を接続するこの作品は、衣服を単なる装いではなく、歴史やアイデンティティを内包する媒体として再定義する。

また、ゲイツの制作において重要な位置を占める「Vessel(器)」の新作も展示される。器と衣服はいずれも身体に関わる存在であり、共同体の儀礼や精神性を宿すものとして提示される。本展では、これらが「身体のメタファー」として交差し、文化と歴史の継承をめぐる問いを浮かび上がらせる。

さらに、日本の帯を用いた作品では、1960年代のブラック・パワー運動の記憶が織り込まれる。マーティン・ルーサー・キングやマルコムXといった人物の歴史が、帯の意匠として再構成されることで、工芸と政治、記憶と身体が交差する表現が生まれる。

会場では、織物で覆われた陶芸作品や、音声や音楽を取り入れたインスタレーションも展開される。こうした複合的な構成を通じて、ゲイツが一貫して取り組んできた「アーカイヴに新たな生命を与える」という実践が、視覚と身体の両面から提示される。

タイトル

Theaster Gates: Glorious Robe

場所

HOSOO GALLERY(京都市中京区柿本町412 HOSOO FLAGSHIP STORE 2F)

会期

4月11日(土)~8月30日(日)

時間

10:30~18:00(入場は閉館15分前まで)

休み

祝日

料金

無料

URL

https://www.hosoogallery.jp 

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