アンダーカバーが作り出したシンディ・シャーマンの不気味なメンズ・エレガンス

27 August 2019

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アンダーカバー

自らを被写体にしたコンセプチュアルなセルフポートレート作品が評価されるアート写真家、シンディ・シャーマン。彼女の作品を用いてモードを紡いだのが、デザイナー高橋盾率いるアンダーカバーの2020年春夏メンズコレクションだ。

今コレクションのテーマには、ウェールズの詩人ディラン・トマスのひとつの詩が掲げられた。

I hold a beast, an angel, and a madman in me.
獣と天使と狂人が私に内在している。

また、以下が説明として添えられている。

Eliminated excess and expressed elegance and underlying madness
余計なものは排除し、エレガンスとその内に秘められた狂気を表現したコレクション。

コレクションは黒一色。その中でもやもやと見えてくるのが、シンディ・シャーマンのアートワークだ。アンダーカバーはダークとポップが混ざった日本を代表するブランドだが、このコレクションでは核となるのはブラックフォーマル=スーツルックとなり、エレガンスとダークなエッセンスを融合させ、ブランドの新たな一面を見せた。

映画や大女優、ファッション誌やポルノグラフィーから影響を受けて自らモデルに扮し、ナラティブな作品を作り上げてきたシャーマン。女性というセクシュアリティについても問題を提起してきた。

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

アンダーカバー2020年春夏コレクション。シンディ・シャーマンの作品が漆黒の中で不気味な存在感を放つ

彼女の反骨精神と呼応するかのように、アンダーカバーはエレガントなスーツをシャーマンのアートワークを用いて進化させている。ジャカード織やパッチワークでクラフツマンシップとアートフォト、スーツを融合させたこのコレクションはまさにダーク・ダンディ。黒地にぼうっと浮かび上がるシャーマンの肖像は不気味で美しい。

最近ではアンダーカバープロダクションというクリエーティブエージェンシーまで立ち上げた高橋盾。ヴァレンティノとコラボレーションするなどそのビジュアルクリエーション力に高い定評がある。

2020年はブランド創設30周年という。飛躍していくアンダーカバーのクリエーションは注目だ。