ラグジュアリーウォッチメゾン「ヴァシュロン・コンスタンタン」が、2019年の仏パリ・ルーヴル美術館に続き、米ニューヨークのメトロポリタン美術館とパートナーシップを締結した。両者の芸術、知識、技巧への敬意、保護し讃える共通の価値が一致し、パートナーシップへと至った。
メトロポリタン美術館と言えば、絵画、彫刻、工芸品など約300万点が収蔵され、森山大道やヴォルフガング・ティルマンスなど現代写真もコレクションされている。また毎年5月に催されるメットガラではファッションをテーマにした展覧会と、そのオープニングで行われる着飾ったセレブリティが集うパーティーが注目を集める。クオリティ、規模共に世界最大級の美術館であり、教育とメンターシップに熱心に取り組む。教育部門は、年間を通して現在29,000以上のイベントと教育プログラムを実施しているのだ。
ヴァシュロン・コンスタンタンはその長い時計製造の歴史において、見習いの職人にも知識と技巧を授け、伝承することを重視してきた。その精神は、才能溢れるアーティストたちとコラボレーションする “One of Not Many Mentorship Program”につながっている。例えばロンドンのアビー・ロード・スタジオとパートナーシップを組み、アーティスティック・ディレクターであり音楽家のウッドキッドが若手音楽家をサポート。ニューヨークシティバレエ団ではプリンシパルダンサーのチュン・ウェイ・チャンを支援し、彼は有望な若手に芸術と技術を伝授している。ヴァシュロン・コンスタンタンは常に芸術文化と蜜月なのだ。
左からヴァシュロン・コンスタンタンCEOのルイ・フェルラとメトロポリタン美術館 CEOのマックス・ホライン
©Paula Lobo_The Metropolitan Museum of Art
ヴァシュロン・コンスタンタンはこのパートナーシップで教育やイベント、アーティスト・イン・レジデンスなど様々なメトロポリタン美術館の使命に関する活動を支援するという。所蔵作品からインスパイアされたタイムピースが生み出される可能性もある。両者の今後のパートナーシップに注目が高まる。