2017年に創立70周年を迎えた国際的写真家集団「マグナム・フォト」の関連企画展として、パリのドキュメント写真専門ギャラリー「LE BAL」で開催された未公開作品を含むアーカイブからの展覧会「Magnum Analog Recovery」に際して図録が刊行された。
本書は、展示内容と同じくマグナム・フォトの歴史における最初の30年―ロバート・キャパ「D-Day」(1944)からジル・ペレス 「Telex Iran」(1979)までを含む―を独特の道筋で辿っていく書籍となっている。“Magnum Analog Recovery” と呼ばれるアーカイブとは、デジタル写真が普及していなかった当時、各媒体に報道写真として配信されたプリントで、図録には231枚が掲載。学術的でなければ公的でもないこのコレクションはマグナム・フォトという国際的写真家集団の核にある数々の謎へと見る者を誘い、感性を触発し激動の時代を巡っていく。
まるで長い間保管されてきたアーカイブボックスがそのまま現れたかのようなバインダー式の製本に、アンリ・カルティエ=ブレッソンや、イヴ・アーノルド 、ルネ・ブリ、エリオット・アーウィット、アレックス・ウェブ、ジル・ペレスらによる代表作を中心に、20世紀を代表するマグナム・フォトの写真群の数々が、並んで綴じられている。
メモや手紙のやりとり、インタビュー等から抜粋された各写真家たちによるテキストや引用が随所に登場することで、写真が織りなすシークエンスに対してそれらがアクセントとなり、ときに矛盾や議論も交えながらマグナム・フォトの核心を垣間見せる写真へのアプローチを我々に否応無く想像させる仕上がりとなっている。
またtwelvebooksから本書を購入すると、同名展覧会用に制作された特製トートバッグ(数量限定)も付属する。
タイトル | 『MAGNUM ANALOG RECOVERY』 |
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出版社 | LE BAL |
価格 | 12,000円+tax |
発行年 | 2017年 |
仕様 | 二穴バインダー製本/350mm×210mm/232ページ |
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