アメリカを拠点に活動する石野郁和の初作品集がMACKから刊行。
日本とアメリカのさまざまな場所で撮ったモノクロ写真からなる本作は、社会の規範や価値観が全く異なるふたつの文化の間を行き来する生活の中で石野自身が体験した遊牧民的な感覚が通底している一冊。日本の小学生、アメリカ人の宇宙飛行士、各地の伝統的な建築、研究所の内部、ローカルフード、動物の写真にスタジオで撮影した静物写真など、偶然性を介入させた流動的な構成に沿ってイメージを見せていく構成となっている。
その土地のものとその土地外のもの、日常的なものと非現実的なものの垣根を曖昧にした本作は、文化的な概念をあえて混乱させ、間違った解釈を誘発するような想像上の空間を生み出す。
タイトル | 『ROWING A TETRAPOD』 |
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出版社 | |
価格 | 6,000円+tax |
発行年 | 2017年 |
仕様 | ソフトカバー/230mm×285mm/176ページ |
URL | https://twelve-books.com/products/rowing-a-tetrapod-by-fumi-ishino |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。