安村崇の4作目のシリーズとなる『1/1』が昨年12月にOsirisから刊行された。
キヤノン写真新世紀で1999年グランプリを受賞した『日常らしさ』、そして『「自然」をなぞる』『せめて惑星らしく』に続く本書は、2008年から2015年まで撮影してきた写真から、これまで写真展で発表したもののほか、未発表作品を含む111点でまとめられている。
撮影地は大都市を意識的に避けながら、北海道から九州までの広範囲におよび、地方の公園、運動施設、市民センター、港湾周辺など、主に80年代に建設された公共施設を選定。
『日常らしさ』においては、中心的な被写体と認識されるみかんやショートケーキだけでなく、安村の関心とこだわりが、壁や床、テーブルクロスやカーテンなど主役の置かれた環境―カメラがとらえたあらゆる細部に向けられていた。『1/1』は、その作業の延長線上にあるといえる一冊。
タイトル | 『1/1』 |
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出版社 | |
価格 | 9,000円+tax |
発行年 | 2017年 |
仕様 | ハードカバー/280mm×297mm/132ページ |
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