フランス人アーティスト、ジャン=ヴァンサン・シモネの作品集『IN BLOOM』がSPBH Editionsから刊行された。
本作は、シモネが2016年9月に初めて日本を訪れたのをきっかけに生まれた。東京と大阪で過ごした夜は、感覚を狂わせるほどにパワフルな体験だった。性的な出会い、ナイトパーティーと、夜更けに都市を徘徊する中で目にした光景が溶け合い、ひとつの視覚的な情報の塊となって目の前で展開していく。うねうねと蠢く都市は、まるで夜になると変身する生き物に見えてくる。
東京と大阪への旅行記ともラブレターともとれる本書は、日本のアンダーグラウンド・カルチャーの心臓部へ入り込んだ旅の強烈で超視覚的な記録であり、生まれて初めての異国の地を外国人として見るという圧倒的な体験に捧げた歌でもある。本作はクレイジーな夢のシークエンスとして読み解くこともでき、都市という巨大な生物の腹の中で過ごした数えきれない夜が決して明けることのない一夜に凝縮されたような感覚で満ちている。
タイトル | 『IN BLOOM』 |
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出版社 | |
価格 | 6,000円+tax |
出版年 | 2018年 |
仕様 | ソフトカバー/240mm×330mm/132ページ |
URL | https://ja.twelve-books.com/collections/all/products/in-bloom-by-jean-vincent-simonet |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。