国際的写真家集団「マグナム・フォト」候補生であり、2014年にグッゲンハイム奨励金を受けた経歴をもつアメリカ人フォトグラファー、グレゴリー・ハルパーンの作品集『OMAHA SKETCHBOOK』プリント付き特装版が昨年刊行された。
ハルパーンはこの15年間にわたってネブラスカ州オマハで写真を撮り、アメリカの心臓部(ハートランド)に対して感じたことを、いくつもの解釈が可能であり重層的な意味が込められた叙情的なイメージとして表現してきた。2009年に画用紙のスケッチブックで作られた作品集を再現した本書では、各ページにコンタクトプリントがラフなコラージュでレイアウトされている。この土地を嫌悪しながらも惹かれてならないというアンビバレントな感情が透けて見えるイメージからは、ハルパーンが不協和や思いがけない調和を楽しんでいることが伝わってくる。アメリカとそこに暮らす男性や少年、そしてその攻撃性、不完全さ、パワーの構造について省察した1冊。
・OMAHA SKETCHBOOK(通常版)
・OMAHA SKETCHBOOK(SPECIAL BOOK EDITION)
タイトル | 『OMAHA SKETCHBOOK(SPECIAL PRINT EDITION)』 |
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出版社 | |
出版年 | 2019年 |
価格 | 72,000円+tax |
仕様 | ソフトカバー/290mm×230mm/144ページ |
URL | https://twelve-books.com/products/omaha-sketchbook-by-gregory-halpern-special-print-edition |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。