西洋的な商業表現へ、上海からのアンサーストーリー、シャオペン・ユアン写真集『Campaign Child』

写真を通じた欲望の正当化はどのようにして行われているかを考察。

15 May 2020

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Campaign Child

中国人写真家、シャオペン・ユアンの作品集『Campaign Child』は、商業写真を背景に空間の中に存在する身体やものを加工し、想像を超えた新しい物語を作り出している。

アーティストを目指しながら商業写真に携わってきたユアンは、クライアントである中国の子ども服ブランドから出される撮影時の要望が、ロケーションは自分が生まれ育った上海、モデルは白人、設定はアメリカ風という決まりきった依頼ばかりであることに気が付き、このあらかじめ決められた文脈を枠組みとして使い、幼いモデルたちとのコラボレーションを通じてシュールで不条理なイメージを掘り起こし始めた。これらのイメージ群を見ていると、物語を途中から読んでいる感覚を覚えると同時に、バラバラのイメージが反響し合い、奇妙な新しい文脈が生まれている。商業的な撮影を想像力と遊びの空間に作り変えることによって、本書は西洋の資本主義的なモチーフとこれらが組み込まれているグローバルな文脈との間の不安定な関係を表現する一方で、写真を通じた欲望の正当化はどのようにして行われているかを考察している。

タイトル

『Campaign Child』

出版社

Loose Joints

出版年

2019年

価格

4,200円+tax

仕様

ソフトカバー/213mm×275mm/48ページ

URL

https://twelve-books.com/products/campaign-child-by-xiaopeng-yuan