ベルギー人コラージュアーティスト、カトリアン・デ・ブラウワーの作品集『You Could At Least Pretend To Like Yellow』。
作者はこの作品集に収録された作品のテーマに、それほど好きではない黄色をあえて選んでいる。黄色は、明晰さや名誉と同時に臆病さや欺瞞を象徴する色である。本作には、スウェーデン人作家であり映画監督であるヴィルゴット・シェーマンが1967年に制作したエロティック映画『私は好奇心の強い女(イエロー篇)/ 原題:I Am Curious (Yellow)』を思わせるところがある。政治、若い女性の性解放、心理分析をテーマとしたこの独創的なこのコメディ映画は、アメリカで公開された後すぐに上映禁止となり、最高裁で審理されるほどだったが、アメリカで公開された外国映画の中で最も記録的な大ヒット作として何十年もその王座を独占している。
後に、奇妙な偶然がブラウワーとこの映画を結びつけた。ある日、アンティークショップで1968年に出版されたこの映画に関する本を見つけたのである。そこには映画の台本が完全な形で収録されていた。ブラウワーはその時までこの映画を知らなかったが、いつか見られることを今も楽しみにしており、黄色を好きな振りをし続けているという。1つ1つの作品は裏側も表側と同じくらいユニークな仕上がりとなっており、本書にはこれまで発表されたことがほとんどない裏面も収録され、全作品が実寸大で印刷されている。
タイトル | 『You Could At Least Pretend To Like Yellow』 |
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出版社 | |
出版年 | 2020年 |
価格 | 6,400円+tax |
仕様 | ハードカバー/215mm×275mm/40ページ |
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