石川竜一写真集『いのちのうちがわ』が赤々舎より刊行された。
『絶景のポリフォニー』や『okinawan portraits』(いずれも赤々舎)など人物スナップやポートレート作品において眼前の存在と状況をできるだけ受け入れ、一貫して“生”に目を向けてきた石川。本書は2015年から山に入り自然の中で生死を見つめ、自身もまたその境にさらされながら撮影を続けてきたシリーズをまとめたもの。写真集ではあるが本の体裁はとっておらず、重ねられた1枚ずつのプリントを板の表紙で挟みゴム止めして固定したポートフォリオブックである。限定700部。
その美しさは完璧なように思え、頭で考えても理解できない感覚や感情はここからきているのだと感じた。個々の存在とその意思を超えて形作られたその様は、生い茂る木々や岩石と重なっても見えた。自然のうちがわに触れ、その圧倒的な力を思い知らされたとき、物事の区別は緩やかなグラデーションで繋がって、自分自身もその循環のなかにいるのだと感じた。-『いのちのうちがわ』あとがきより
タイトル | 『いのちのうちがわ』 |
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出版社 | |
出版年 | 2021年 |
価格 | 14,300円 |
仕様 | ポートフォリオ形式/340mm×340mm/51ページ |
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