大島尚悟「サイセイ▶︎」展が、7月22日(水)まで新宿・photographers’ galleryで開催中。
大島は2015年の展覧会「濡れた光景」以降、自身の写真作品や雑誌の切り抜きにペイントやコラージュの手法を用いて作品を制作してきた。近年では、日用品をはじめとする身近な素材を 使った立体作品のほか、会期中にギャラリーを制作スペースとして使用し、作品を増殖させていくインスタレーションを行っている。また一方で、2018年の展覧会「Rhapsody O」以降は、実風景の映像や絵と、友人との会話や街の喧騒などの音とで構成した映像作品を制作するなど、表現手法を多様に展開してきている。
本展では2019年10月の展覧会「再生▷Ⅱ」に引き続き、4つの小作品で構成した映像作品を発表。モノクロームの写真を背景に、ピアノや街の案内音声が鳴り響くなか、アクリル絵具で描かれた鳥が雲を突き抜けてゆく「Tori」。新型コロナウィルス感染拡大下の2020年4月、友人の身の上話をもとに制作された「息子の祈り」。2019年月の夜、台風19号が接近するなか、ギャラリーのある新宿2丁目周辺を撮影した「台風の夜」。タバコの箱をフレームに用い、実風景の映像と街の喧騒音とが組み合わされた「マルボロライトメンソール」。 映像・音・絵が同期することなく画面に現れては消えていく大島の映像作品は、それぞれが奇妙に 関連し合い、不透明な社会状況に呼応するかのように、同時代的で複雑な感情を呼び起こす。
タイトル | 「サイセイ▶」 |
---|---|
会期 | 2020年7月2日(木)~7月22日(水) |
会場 | |
時間 | 13:00~19:00 |
URL |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。