田代一倫「2011-2020 三陸、福島/東京」展が、3月4日(木)よりコミュニケーションギャラリーふげん社にて開催中。
本展では田代の二つの肖像写真シリーズ、東日本大震災後の2011年春から2013年春にかけて被災地とその周辺を撮影し写真集にまとめられた「はまゆりの頃に」約55点と、2014年から2020年の東京オリンピック開会式予定日の前日まで撮影された「『東京』2014-2020」約24点とヴィデオ作品が展示される。
3月13日(土)14:00より田代と写真家の金川晋吾によるギャラリートークも行われる予定(参加費1,000円、要予約/オンラインの有料ライブ配信あり)。詳しくはふげん社ウェブサイトにて。
思い返すと、震災直後に津波の被害が大きかった岩手県の大槌町を訪れた時、私は、車窓を見ながら、「この眺めと匂いは一生忘れない」と誓っていたのだが、いくら思いを巡らせてみても、その光景ははっきりとした像にはならないし、匂いに関しては全く覚えていなかった。自分が使う「一生」とか「忘れない」という言葉は、どれだけ信用できないかを感じていた。
だから、私は、毎年3月11日を複雑な気分で迎えている。東北での記憶の感触が薄れている私が何を思えば良いのか。今回の展示で、「節目の日だから思い出す」ということは言いたくはない。ただ、この十年を振り返っただけでも、東京と東北はいびつな表裏を回転させ、時間を経過しているようにも思う。忘れる、忘れないではなく、ずっと「続いている」ということなら、感じてもらえるかもしれない。そのようなことを東京の「ふげん社」という場所で、立ち止まって考えていただきたく、「『東京』2014-2020」というシリーズも同時に発表する。-田代一倫、プレスリリースより
タイトル | 「2011-2020 三陸、福島/東京」 |
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会期 | 2021年3月4日(木)〜3月28日(日) |
会場 | コミュニケーション ギャラリーふげん社(東京都) |
時間 | 12:00~19:00(土日は〜18:00まで) |
休館日 | 月曜 |
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2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。