「Portrait of Japan」は、ポートレイト写真の力を通じて、現代の日本を構成する人たちの肖像を写し出す、公募による写真アワードのプロジェクト。フォトジャーナリズム界最古の歴史を有する雑誌『British Journal of Photography』などを刊行するイギリスのメディア「1854」が運営している写真アワード「Portrait of Britain」の日本版として、ホンマタカシ、片山真理、ヘレン・ファン・ミーネ、奥山由之、アレック・ソスの5名の写真家を審査員に迎え、広く一般からポートレイト写真を募集。アーツカウンシルによる「Tokyo Tokyo Festival」の助成事業の一環として、日本では今年初めての開催となる。
審査対象は、2020年以降に撮影された日本を拠点とする人たち、海外を拠点とする日本にゆかりがある人たちのポートレイト。5人の審査員がそれぞれ一点ずつグランプリを選出し、作品が選ばれた5名の方には各自10万円を贈呈。グランプリ作品を含む優秀作品50点を8月中旬に特設ウェブサイトにて発表する。また、エムシードゥコー株式会社の協力のもと、8月末から9月上旬にかけて渋谷周辺エリアをはじめとする都内各所の屋外サイネージでも展示される予定だ。
2020年代、私たちの生きる世界は未曾有の事態に見舞われ、人類は大きな転換点を迎えている。その変化の中で、私たちはこれからどんな未来を描いていけばよいのだろう。そんな大きな問いに、写真はヒントをくれる。「Portrait of Japan」は、昨今高まる日本社会における“多様性”をめぐる議論(LGBTに代表されるジェンダーイシュー、入管法改正に伴う海外からの移住者の増加など)へのさらなる市民参加を呼びかけ、来るべき日本の多文化共生社会への意識の醸成を目指す。
また、いまだに終息の見えないパンデミックは、多くの人たちに自身のアイデンティティやライフスタイル、家族や友人の大切さ、地域や国、そして国際社会とのつながりなどを改めて考える機会を突きつけている。自身や身近にいる大切な人、私たちの生活を支える働く日本人や在留外国人、コロナのために奮闘するエッセンシャルワーカーや生活の変化を余儀なくされている人たち、多様性を認め合う社会のために活動する人々など、現代の日本をかたちづくる人たちの肖像を写真にとらえて、ぜひ応募してほしい。何よりも雄弁に時代を語る多様な人々の写真は東京の街頭に展示され、街ゆく観客にさまざまな問いを投げかけるだろう。いまの日本を生きる多様な価値観を写し出した写真たちから、私たちは未来の社会を構想する手がかりを見つけられるはず。
タイトル | 「Portrait of Japan」 |
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テーマ | 「現代の日本をかたち作る人々のポートレイト写真」(2020年以降に撮影された日本に生きる人たちのポートレイト、または海外を拠点としながらも日本にゆかりのある人のポートレイト) |
応募期間 | 2021年6月15日(火)〜7月11日(日) |
応募資格 | 年齢・国籍不問 |
参加料 | 2,000円 |
審査員 | |
賞 | 【グランプリ(5作品)】5名の審査員がひとり1作品ずつを選出/各人に10万円を贈呈・特設サイトでの作品紹介・屋外サイネージでの展示 |
受賞発表など | 【受賞作品の発表】8月中旬に特設サイトにて発表 |
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