長田果純写真展「平凡な夢」が、5月21日(土)より浅草・es quartで開催される。
長田は1991年生まれ、静岡県出身、東京都在住の写真家。14歳から独学で写真を撮り始める。現在はファッション、アーティスト写真、ポートレイト、雑誌への寄稿など、活動は多岐にわたる。
感染症のパンデミックによる長期の自粛生活は、14歳の頃から長田が抱いている「写真に救われる経験」と改めて向き合う機会となった。本展は2019年の「平凡な夢」の延長線上にあるものだが、もちろん同じものではない。新作「平凡な夢」では、写真を撮ることで自分だけが救われるのではなく、当時の長田のように、つらい経験をしている見知らぬ誰かに届くようにという、祈りが込められている。
作品には「人物」がほとんど登場せず、霧、湿度、光の粒、深く沈んだ湖などで構成されている。自身の声に耳を澄ますように、繊細な感情の機微や温もりを写すことは「自らが存在しないセルフ・ポートレート」ともいい換えられるかもしれない。
黄昏の水面に広がる波紋のような静けさを宿す写真は、ときに混沌や艱難辛苦に突き当たりながらも、淡く美しい光を放つ灯台のように、ひときわ目立つ輝きで私たちに「小さな希望が確かにある」ことを示してくれるだろう。長田の作品の集大成とも言える本展示を見て、あなたは何を感じるだろうか。
会場では初写真集『平凡な夢』を販売。展示では、写真集未掲載のアザーカットやインスタレーションなどを用いて、平凡な夢の渦中にいた長田の心理状態を再現し、写真集とは異なる「体験」を鑑賞者に伝えようと試みる。
タイトル | 「平凡な夢」 |
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会期 | 2022年5月21日(土)〜6月5日(日) |
会場 | es quart(東京都) |
時間 | 12:00〜19:00 |
休館日 | 月、木曜 |
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