誰もが応募できるオンラインの写真コンテスト「IMA next」第31弾のテーマ「CHILDREN」のグランプリ受賞者が発表された。
IMAプロジェクトが主宰する「IMA next」は、2019年に発足した誰もが応募できるグローバルなオンライン写真コンテスト。毎月国内外の多彩なゲストを審査員に迎え、月ごとにひとつのテーマを掲げ、応募の中から優れた作品を選出し、プラットフォームとして新たな才能の発掘を目的としている。
第31弾「CHILDREN」のグランプリは、大町晃平「moon echo」。審査員を務め横浪修は、選評として下記のように述べている。
“望遠鏡を用いて見る月がエコー写真に写る胎児に見えたと言う大町さん。
それを撮影しエコー写真に使用される感熱紙へプリントしたこれらの作品
月の満ち欠けと出産は古くから関係していると云われてきたが
潮の満ち引きも出産と密接な関係がある
赤ちゃんが入っている羊水は海水の成分とほぼ同じだとされている
同じ成分を持つ羊水も海水と同じように月からの影響を受けているという
いにしえより伝わる人類の神秘に現代のエコー写真を用いて結び付ける発想力に新鮮さを感じ感銘を受けた”
なお、ショートリストには亜門龍、福田 晴紀/福田 暉月、髙橋陽人、田代 裕梨、フォトレツ、Andrew Rovenko、Chen Tianqiutaoの7名の作品が選ばれた。公式サイトにはショートリストの選評と受賞作品がそれぞれ掲載されている。
▼グランプリ
大町晃平「moon echo」
ある日ふと、実家の倉庫に望遠鏡があることを思い出した。20年以上眠っていたそれを引っ張り出し、意味もなく月へ向ける。何日もそうしているうちに、接眼レンズを通して見る月がエコー写真に写る胎児に見えてきた。それを撮影し、エコー写真に使用される感熱紙へプリントしたものがこの作品である。
古来より日本では月を兎に、中国や西洋では女神に見立てる風習がある。
個々人が自由に月を何かに見立てて良いのなら、私は月に我が子を見る。
大町晃平|Kohei Omachi
1990年滋賀県生まれ。東京と滋賀を拠点に活動。
歴史や科学、身近な主題を着想源にし、生命を主なテーマに扱う。
既存のメディアを用いた表現を探求している。
▼ショートリスト
タイトル | |
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審査員 | 横浪修(写真家) |
グランプリ | 大町晃平「moon echo」 |
ショートリスト | 亜門龍「転んだ」 |
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